千曲川

大島博光記念館へようこそ。
長野詩人会議が中心となって建設運動をすすめ、2008年7月にオープンしました。
愛と抵抗を歌った博光の詩の世界にふれていただけます。


二月二十一日
 ラジオでショスタコーヴィッチ第五番を聴く。第一楽章、大地から生えてきた様な感じ。アルツール・ルジンスキー、スラヴ的で線が太い。ハーモニーが新しい。第二楽章、テーマがとても美しい。かなり線の細い美しいところがある。最初のコントラバスのうたも美しい。ワルツ形式 第四楽章は初めて強い構成が続き、中間部にノスタルジーを感じさせる様な美しい部分がある。
 十時頃から神田へ出る。波木井で「ロダンの言葉」を見つけたので買う。三一書房で四千円貰い、三井銀行で、日本楽器に電話をかけると、今日は休みとの事。東響定期は今日買へない。それで、駿河台下迄歩いて来ながら地球堂にひっかかってしまい、八号キャンバス二枚と、絵具十六本、テレピン、サンシード、がくぶち等、三千二百円位買う。お父ちゃんに千円残して帰る。今度こそ絵具をかためさせない様、中断しない様、描いてゆきたい。夢のようにあこがれていた絵具を買ったら、今度は描かなくては、と言う重荷が出来た感じ、水道橋の掘割りを見ても、線路の道を見ても、モチーフになってしまう。家に帰ったら大島も大喜びで、俺が描く、俺が描きたくなっちゃった、と言う。バルトークのチェレスタを聴きそこなう。
<静江の日記>
 
*三一書房で四千円貰い・・・「フランスの起床ラッパ」の印税を受けとったようだ。昭和35年頃のことと思われる。