メイン曲「光の種子まくとき」を歌う光の種子まく合唱団。
「光の種子まくとき」は大本営松代地下壕を題材にした平和を願う組曲で7章構成。原詩:松代大本営をうたう合唱団 詩:石黒真知子 曲:林学。
今回は「序章」「杏の木」「エピローグ 光の種子をまくとき」の3曲を歌いました。
市川市の文化会館で行われたお話と音楽の夕べ。若くして戦没した二人の作曲家の作品を演奏しました。
尾崎宗吉作曲「夜の歌」はチェロとピアノによる演奏で、時代の夜を思わせる痛切な響きの曲。
サン=サーンスの「白鳥」は印田陽介さんのチェロの音色の美しさに酔い、ドボルザーク「4つのロマンティックな小品」は懐かしい情景が浮かびました。
ツィゴイネルワイゼン」は印田千裕さんのヴァイオリンが艶やかにつややかに歌いました。
有名な「鳥の歌」はとても短い曲ですが強く訴えてきます。
紺野陽吉の弦楽二重奏曲は聞けなかったので、どういう曲だったのかを隣の席の中村光夫さん(実行委員)にお聞きしました。
「素晴らしかった、山形の(地域性を持った)音楽ですよ。それが現代音楽になっています」
聞き逃した曲は大きかった?会場で販売していた紺野陽吉のCDを購入して聴きました。
彼の全作品の3曲ですが、3曲とも素晴らしいです。日本的な親しみやすい調べをもとにした優しい音楽で、小山清茂に通じるものがあります。
前半、小村公次さんがお話しました。「彼らが戦後に活動していれば、間違いなく中心的な、重要な作曲家になっていたであろうと作品を聴いた時に強く感じた」「日本の作曲家たちの仕事をひとつながりの大きな流れのなかに位置づける必要がある」「戦争の時代が奪ったものがいかに大きく、平和な時代がいかに大切であるか、二人の遺した作品はそのことを私たちに語りかけているように思います」

桜の花も笑顔で歓迎


第一部は歓迎演奏で組曲「光の種子まくとく」を松代の合唱団など80人の大合唱。

サム・トゥッ・ソリは韓国民衆の闘いの歌が中心で、迫力ある力強い歌声に圧倒されました。

光州の闘いを歌った「光州よ無等山よ」
一人ひとりの歌唱力も素晴らしいです。

「私たちのふるさと─ウリハッキョ」ふるさとを想う心に打たれて涙が出てきました。
「キューバを離れるよ」はしみじみとした歌ですが、チェ・ゲバラの詩から。

・・・正しいことを伝える そんな放送がいい
非正規職がいない そんな社会に
若者の失業がない そんな世の中にしてくれ
お金がなくても学べるようにしてくれ
貧しく立って治療を受けられるようにしてほしい
汗を流して働く者 美しい世の中
たとえ持っているものは少なくても
分かち合いながら笑って生きる人生
人生にありがとう

静かで大きな大衆運動を懐かしく歌った「ふたたび光化門で」

最後に「並んで歩かなくても」を合唱団といっしょに歌いました。

闘いと明日への希望を歌う感動的な公演でした。機会があればまた聞きたいです。
ピアノトリオ「ソレイユ」による新春コンサートが開かれました。
ヴァイオリン 日置雅子さん、ピアノ 依田由美子さん、チェロ 大熊かおるさんのトリオ。
ヨハン・シュトラウス「春の声」、バッハ・グノー、カッチーニ、シューベルト三人の「アヴェ・マリア」、ホセ・ラカジェ「アマポーラ」、ピアソラ「オブリミオン(忘却)」「ブエノスアイレスの冬」、ラヴェル「亡き王女のためのパヴァーヌ」、ブラームス「ピアノ三重奏曲ロ長調 作品8」などの美しい曲を楽しみました。
迫力ある響きが素晴らしかったとの感想もあり、生演奏の音楽に包まれてしあわせなひとときを過ごしました。
国際的フルート奏者の高橋真知子さん(沖縄県立芸術大学教授)によるコンサート。
前半はレクチャーコンサート
曲目は
1. デニス・グージョン(カナダ)「土星」(1990年)
2. ヤコブ・ファン・エイク(1590-1657 オランダ)「笛-楽の園」より マリアへの賛歌
3. アンドレ ジョリヴェ(フランス) 「アッセーズ」(マックス・ポル・フウシェ詩)
4. ヤコブ・ファン・エイク「笛-楽の園」より バレエ
5. ナスフェルド(オランダ) 「トーキング アバウト」(1978年)
今まで聞いたことのない高度な技法による濃密なフルート演奏と瞑想的な曲で、想像力が膨らみます。あたかも詩の朗読を聞いた時のよう……
とりあげた作曲家についてレクチャーがあり、ジョリヴェの作品に関連して、フランスの詩人、マックス・ポル フウシェと大島博光のことを紹介しました。
後半は館野素子さんの沖縄のドキュメンタリー「彷徨える異邦人、琉球の心象風景」上映。美しい沖縄の空を飛ぶ米軍機、基地にはオスプレイが居座り、辺野古に新しい軍事基地が作られようとしている。黙ってはいられない現実。
詩の朗読とフルート演奏で思いを深めました。
高橋眞知子さんを中心に、コンサートを支えた皆さんが乾杯
前半はレクチャーコンサート
曲目は
1. デニス・グージョン(カナダ)「土星」(1990年)
2. ヤコブ・ファン・エイク(1590-1657 オランダ)「笛-楽の園」より マリアへの賛歌
3. アンドレ ジョリヴェ(フランス) 「アッセーズ」(マックス・ポル・フウシェ詩)
4. ヤコブ・ファン・エイク「笛-楽の園」より バレエ
5. ナスフェルド(オランダ) 「トーキング アバウト」(1978年)
今まで聞いたことのない高度な技法による濃密なフルート演奏と瞑想的な曲で、想像力が膨らみます。あたかも詩の朗読を聞いた時のよう……
とりあげた作曲家についてレクチャーがあり、ジョリヴェの作品に関連して、フランスの詩人、マックス・ポル フウシェと大島博光のことを紹介しました。
後半は館野素子さんの沖縄のドキュメンタリー「彷徨える異邦人、琉球の心象風景」上映。美しい沖縄の空を飛ぶ米軍機、基地にはオスプレイが居座り、辺野古に新しい軍事基地が作られようとしている。黙ってはいられない現実。
詩の朗読とフルート演奏で思いを深めました。
高橋眞知子さんを中心に、コンサートを支えた皆さんが乾杯
(高橋眞知子著「沖縄アンダンテ」より)


フルート演奏家の高橋眞知子さんが1月24日に開くレクチャーコンサートで、フランスの詩人マックス・ポル・フーシェについて紹介します。フーシェは対独レジスタンスの文化分野で活躍した詩人で、戦後はテレビの芸術番組を多数プロデュースしました。その死去(1980年8月22日)のさいに博光は紹介記事「詩人マックス・ポル・フーシェのこと」を書いています。
長くヨーロッパで演奏活動をつづけてきた高橋眞知子さん。そのフルート演奏とともにレクチャーもぜひ聞きたいと思いました。

ご招待いただいて「2013埼玉合唱団演奏会──前へ〜ずっとのちのひとびとに」に行きました。
浦和駅西口にある埼玉会館大ホール(1300席)が満員の盛況でした。


合唱団長の北爪さんがあいさつ──念願の埼玉合唱団オリジナル曲<ずっとのちのひとびとに>ができました。約60年前にフランスの詩人によって作られた詩の中味が現在の労働環境とあまり変わっていないのに驚きます。働く誇り、未来への夢や希望が持てない現実、しかし、働く人々や若者に、希望を捨てないで、未来を信じ、一緒に手を取り合い人間らしく生きていこうと呼びかけたい。「いちばん大きな楽しみは君たちに道を開くことだった」に共感し、これからも大切な歌として歌い続けていきたい──
(曲目)
<第一部>
泉のうた(混声合唱とピアノのための“初心のうた”より)
朧月夜
イラヨイ月夜浜
斉太郎節
冬景色
風よふるさとよ(日本のうたごえ全国協議会公募“原発ゼロの社会をめざす歌”入選曲[歌詞部門])
花は咲く(NHK東日本大震災プロジェクト“明日へー支えあおうー”)
前へ(日本中に歌声を“歌おうNIPPON”プロジェクト)
FURUSATO(故郷) 編曲 キム・ジュンボム
<第二部>
ウルトラマンの歌
月光仮面は誰でしょう
脱走兵
ヴァイオリン独奏 鳥の歌(カタロニア民謡)
ボヘミアン・ラプソディー
One Day More(ミュージカル「レ・ミゼラブル」より 訳詞:金井誠 編曲:吉田桂子)
さくらんぼが実るころ
民衆の歌(ミュージカル「レ・ミゼラブル」より 訳詞:金井誠 編曲:吉田桂子)
ずっとのちのひとびとに(初演 埼玉合唱団オリジナル作品 詩:ユージェーヌ・ギュヴィック 訳詩:大島博光 作曲:吉田桂子)
<アンコール>
人間の歌 (詞・曲:山ノ木竹志 編曲:吉田桂子)
FURUSATO(故郷) 編曲 キム・ジュンボム
「FURUSATO(故郷)」は埼玉合唱団と合同演奏会などで交流している韓国の平和の木合唱団の指揮者キム・ジュンボム氏が「故郷」を編曲したもので、印象に残る美しい曲になりました。
第二部では自由への闘いをテーマに、ミュージカル「レ・ミゼラブル」の二曲を軸に構成して感動的なステージになりました。
「鳥の歌」で平和への欲求を歌い、
「One Day More」で革命前夜の期待と不安、
「さくらんぼが実るころ」で革命の敗北を悲しみ、
「民衆の歌」でさらなる闘いへの呼びかけ、
「ずっとのちのひとびとに」で自由な社会に生きる未来の人々へ思いを語りかけます。

感動の拍手がアンコールの後も続きました。
*「混声合唱とピアノのための ずっとのちのひとびとに」(吉田桂子作曲)の楽譜(定価300円)を販売していました。連絡先 埼玉合唱団 電話/FAX 048-883-1634