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ソビエト文学

ここでは、「ソビエト文学」 に関する記事を紹介しています。
千曲川

大島博光記念館へようこそ。
長野詩人会議が中心となって建設運動をすすめ、2008年7月にオープンしました。
愛と抵抗を歌った博光の詩の世界にふれていただけます。


 3)ユダヤ、アルメニヤ

 ユダヤに移ろう。そこにはフェフェルとハリクという二人のすぐれた詩人がいる。フェフェルはソビェート時代になってから詩作をはじめた若い詩人で、ユダヤの詩壇にはじめてコムソモール的な勇ましい抒情詩を提供し、市民戦争や社会主義建設における闘争的な精神をひきいれた作家だ。フェフェルは、社会主義建設の主題をとくに積極的にとり入れ、歌いあげたという点で、注目されていい人だ。彼はおそらくソビェート文学において最も早く、ドニエブロストロイを歌った詩を、五ヶ年計計画の工業化と電化の事業の詩を、あるいは社会主義文化の繁栄を称えた詩をかいた詩人の一人であろう。もう一人の詩人ハリクは、やはり立派な社会主義建設期の詩人である。彼はユダヤの村落における建設の過程と人間の意識の改造とを描きだしている。最近はまたユダヤにおける富農と貧農との階級的相剋を描いた大きな作品をかいている。

 アルメニヤでは、女流作家のシャギニンは別としておいて、国民詩人の称号を与えられたアコブ・アコビヤンについて書こう。アコビヤンは一八九〇年から詩作をはじめているほどの古い詩人だ。革命前から早くも労働運動に参加して、すでにはっきりとしたプロレタリヤ的な意識をもった詩をかいていた。ソビェートになってからは、いちはやく新しい政権の側にたち、レーニンを讃美した詩やメンシエビイキーを諷刺した詩をさかんに書きまくった。最近の社会主義建設の時代に入っても、なおさかんな創作力を示し、「ウォルホフストロイ」その他の大作を次々にと発表している。その他にはフシトウーニ、チャレンツなどの詩人がいる。
 なお、タタール、ジョルジヤ、タジキスタン、アゼルバイジャン、ウズベク、トルクメン等の諸共和成の詩についても書き、とくにタジキスタンの詩人ラフーチについて少し書きたいと思ったが、もはや与えられた紙数もつきたので割愛することにする。
(完)

(『歌ごえ』3号 昭和23年6月)

花