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長野詩人会議

ここでは、「長野詩人会議」 に関する記事を紹介しています。
千曲川

大島博光記念館へようこそ。
長野詩人会議が中心となって建設運動をすすめ、2008年7月にオープンしました。
愛と抵抗を歌った博光の詩の世界にふれていただけます。


狼煙86

『狼煙』86号が発行されました。

狼煙86

狼煙86

狼煙86


八町

「詩について考える」と題して八町敏男さん(『狼煙』編集長)がお話しました。
はじめに菊田守「しっぽ」と塔和子「バラの木」の2詩を題材として朗読。

「路傍で拾った光り跳ねているとかげのしっぽ 家に持ち帰って牛乳ビンの中に入れると その中でも跳ねている 夕陽を浴びて跳ねている 真夜中にそっと覗いたときも跳ねている……」(菊田守「しっぽ」)
夢の中で<わたし>はたくさんの色のあるしっぽにかこまれ、青いしっぽにつまずいて目が覚めます。赤は生命、青は死、黄は苦悩のしっぽなので、死への不安・恐れが暗示されています。

「……薔薇である誇らしさ/薔薇であるさびしさ/薔薇である幸/薔薇である不幸をもって薔薇である……」(塔和子「バラの木」)
ハンセン病患者として隔離された療養所で生きた詩人塔和子。この詩でも薔薇たる自己の尊厳を現実に対峙してきびしくかかげています。

ついで、詩作における精彩ポイントとして、
・その詩には発見があるか
・疑問が出されているか 問題意識が鮮明に出されているか
・追求・探求の姿勢が鮮明に出されているか
・批評精神が働いているか
・感動がでているか 願望がでているか
・その詩には意志の格闘があるか
そして、
◯詩作品の多くは弱者の立場に立って謳われるものであるし、またそうあって欲しいものである。
◯詩人は時代をしっかりと見据え、余地能力のアンテナをしっかり張り巡らし、時代を覆ってくる危機感を察知しなければならない。(杉本真維子氏の発言より)
など、詩人のありかたについてわかりやすく話されました。

長野詩人会議

ダンス
新年会
長野詩人会議の新年会、始めは会長挨拶の後、甘酒やケーキを頂きながら自己紹介。
新年会
オリエンタル・ベリーダンスがあるので、会員以外の方にもお誘いしました。
新年会
自作の詩を朗読とお話し。
朗読
踊り
いよいよダンス。踊るのは地元で活動しているOKIKAさん。詩人会議会員の奥様です。
新年会
美しさに息を呑みました。バレエの様式美など、美しい踊りはいろいろありますが、
これは女性の体の美しさそのものをアピールしています。
ダンス
新年会
ダンス
新年会
・ダンス
新年会
美しい踊りもよかったですが、若い方一名の新入会も嬉しい新年会でした。
長野詩人会議
長野詩人会議が先日発行した『狼煙』83号の合評会がありました。

長野詩人会議
出席者各自が自分の詩を朗読し、それにたいして感想や質問、批評が述べられます。
出席できなかった田辺さんからは講評を書いた文章が寄せられました。
合評することによって、詩の内容が立体的に把握できますし、
それぞれの人の感じ方の違いもわかって面白いです。


親知らず
小林さんは、初めてオスプレイが長野上空を飛んだ日が自身の痛い体験とつながって記憶されているのですね。
上田市ではものすごい轟音でびっくりしたと聞きましたので、爆音のことにふれてないのは?と聞きましたら、小林さんの場合は音はたいしたことがなくて、たまたま空を見たら気がついたそうです。




冨森

冨森



(『狼煙』82号 2017年3月)

味わう会
八町敏男さんの5冊目の詩集「水の抽斗」を味わう会が開かれました。

味わう会
最初に知人のお二人が美しい声で春の歌をうたってお祝い。

味わう会
 今回の刺繍『水の抽斗』には水に連関する作品を多く収録することになりました。水は生命体にとっては不可欠な源ですが、同時に傲慢な人間に対する諌言の矢となることもあります。詩集を通して地球上の様々な水の容態に触れるきっかけになってくれれば幸いです。(八町敏男)
「新詩人」の小出ふみ子との出会いから始まる八町さんの長い詩歴が紹介され、難しい言葉を使って詩を書く秘密が明らかになりました。

味わう会
参加者から詩集への感想やお祝いの言葉があり、朗読をしました。

味わう会
もっともっと詩を書いて下さい。

味わう会
気持ちのよい春の日、なごやかな会でした。

味わう会

総会

長野詩人会議総会が開かれました。
1年間の活動方針やもっと詩を作っていくことなどを話し合いました。

総会

田口

アトラクションで田口森男さんがミニコンサート
優しい声とギターの弾き語りをゆったりした雰囲気で楽しみました。
最後に「花が咲く」をみんなで歌いました。

東京例会

1991年7月、三鷹の博光宅で開かれた長野詩人会議東京例会。長谷川健さんと。

東京例会

小熊忠二さん、小林そのさん。

東京例会

色紙を書く。

東京例会

石関みち子さん。

東京例会
東京例会

東京・日野の御子柴さんも一緒にお店にくり出したようです。水槽に反射して写っている撮影者が依田七重さんのようです。
東京例会
東京例会
東京例会

(『狼煙』5号 1991年12月)

*2014年6月11日、依田七重さんご逝去。91歳。元長野詩人会議会員。小林がお別れに参列しました。

 タチアオイ
                 石関みち子

警戒警報解除 の声がゆきすぎて
母が防空壕の戸を押しあけた
ワァーと外へとび出す 炎天の八月
立葵が赤くもえる

祖父母は山の知り合いへ疎開
父は熱病が癒えて戦地から戻ったばかり
昭和二十年 四月に入学した国民学校は
入学式をおえるとすぐ兵舎として接収されていた

警戒警報発令
早く早くと 防空壕へせきたてる
あ、弟がいない
母は血相変えて通りへとび出していった
焼夷弾の煙の中 弟を呼ぶ母の声が聞こえた

隣組の人に危ないからと連れてこられた母は
半狂乱になって 名を呼んでいた
──きっと何処かの防空壕に入れて貰っているだろうから
父にいわれてやっと防空壕へおりていった
広くもないその奥の 家具の問に
弟はねむつていた
母は抱きかかえて 泣いた

解除になつて 弟の手を引いて外に出る
真直ぐにたつ立葵の花びらをわって
弟の小さな鼻のあたまにくっつけた
ニワトリのトサカのようだった

(石関みち子詩集『愛の讃歌』文藝出版 2013.9)
石関祝う会
石関みち子さんの詩集「愛の讃歌」出版を祝う会には大勢の友人の皆さんが集まってくれました。

石関祝う会
あいさつのあと、長野詩人会議メンバーによる詩の朗読。詩集から「タチアオイ」「父のこと」「マイ・ボーイフレンド」「三日月」「カレンダー」の5篇。家族への愛、仲間への愛をやさしく歌っていて心に響きました。

石関祝う会
友人の方々によるお祝いの言葉に続いて、田畑さんがお祝いの歌を独唱。

石関祝う会
たくさんのお祝いと花束に、石関さんがお礼のあいさつ。「これからも詩を書き続けたい、同好の方は長野詩人会議にお入り下さい」

石関祝う会
石関祝う会
石関祝う会
2部はレストランはなやに移動して昼食とうたごえ喫茶

石関祝う会
石関祝う会
石関祝う会
石関さんについて「優しいおばあさん」と言うお孫さんの言葉にジーンとなった息子さん。

石関祝う会
上尾市から元市議だった二人の女性が参加され、上尾での石関さんの活動を語りました。

石関祝う会
石関祝う会
輪になって
楽しいうたごえ喫茶はさいごに全員で手をつないで「愛の讃歌」を歌いました。

 マイボーイフレンド
                 石関みち子

20年も前のことである
本社がタイへ出張工場建設が決まり
研修旅行の名目で大阪空港から飛び立つ

タイ空港に到着 ぞろぞろと降りたった
税関にパスポートしめして一行に合流すると
「おたくの所長が見えないよ」
「えっ」
それまで自分のことだけで夢中だったから そんな
あわてて人の中に走りこむ 売店は トイレは
「いない」「いないよ」
「もしかして まだ中にいるんじゃない」
「そういえば だいぶ飲んでいたからね」
そうだそうだとあわてて税関の係員に事情を話すが
てんで通じない 日本語ノー 英語もノー
誰もタイのことば わからない
入替わり立替わり身振手振で訴えるが
「ノー」と太い声で拒否

長野営業所の一員として この所長の危機に
思いきってバクバクの心臓をおさえて声をかけた
おもむろに右手の小指を立てて
「マーイ・ボーイフレンド」が
飛行機を指さして両手合わせておねんねのポーズ

とたんに それが通じたらしい
「ゴー」といったかいわれたかとにかく
がんとして開かなかった戸があいた
わあーと私はかけ出した 一人だけで
一番奥に所長は いまだ白河夜船
たたき起し あぜんとして待つ一同の前へ
所長の名誉のために シーッと本社の一人から耳打ち

昨年暮 年賀状欠礼のはがきの中に 所長の名があった

(石関みち子詩集『愛の讃歌』文藝出版 2013.9)

愛の讃歌

愛知詩人会議
愛知詩人会議の皆さんがいらして、長野詩人会議と交流。愛知詩人会議は会員40名を擁し、詩誌「沃野」を月刊で発行していてとても活発なグループです。

愛知詩人会議
DSCF1070愛知
アルピジェラ展を見学し、「十年が過ぎた─パブロ・ネルーダとチリ人民に捧げる」を朗読。ドキュメンタリー「パッチワークに願いを込めて」を途中まで視聴しました。
アップ
愛知詩人会議
そのあと、まきばの湯にて食事会
愛知詩人会議
愛知詩人会議
高台にある露天風呂は自然と一体になれて気分最高!
祝う会
八町さんのお祝いに大先輩の詩人宮沢肇さん、滝沢忠義さん、和田攻さんはじめ詩の仲間たちが集いました。

祝う会
宮沢肇さんが詩集「木の声」について講評。高橋玄一郎から詩とは何かを教えられた話も。

滝沢
長野日仏協会会長の滝沢忠義さんがお祝いの言葉

祝う会
長野県詩人協会会長の和田攻さん

祝う会
長野詩人会議の石関みち子さん

祝う会
自著を語る八町さん

祝う会
お茶とケーキで懇談。詩について色々なお話が聞けて、とても良い会でした。

DSCF8827木の声


 一本の松
               八町敏男

断崖の岩の上に
唯一本立つ松よ
強風にあおられて幹は曲がり
一方向に枝は靡いて
なお懸命に立ち続ける松よ
幾歳月、汝は変転する今生のありさまを
胸底深く映し取ってきたか

私の歩んできた生も
汝に似たものがありはしなかったか
師として仰ぐ人を失い
慕うべき人を持たず
朋友は別れて遠く去り
私は一人、此の地に残り
己れのみを頼りに生きてきた

荒波は断崖の岩肌を洗い
オホーツクからの冷たい風に逆らい
渡り鳥は高く群れを成して
雲を貫いて翔けてゆく

松よ、
巡る季節を幾百となく越え
汝はなおじっと耐えて
異形の影を刻す
立ち続けることが
生存の証しででもあるかのように

降りかかる苦難を
苦しみと観ずることなく
ひたすらに生きること
そのときこそ生は充実し
漲ってくる
とでも云おうとするかのように

私には汝のような勁(つよ)さはない
人間として生かされ
運命に流され躓きながらも
汝の生きる姿に出遇うことで
弛まぬ精神の大切さを
教えられる

断崖の上に陽は傾き
秋の季節は去ろうとしている
打ち寄せる波音のなかに
私はかすかな冬の足音を聞き
踵をかえして歩み出す

(八町敏男詩集『木の声』砂子屋書房 2012年11月)